親が子に教えられる最後のこと

先日我が子の友達のお母さんが、49歳という若さで他界されました。「給食を作る仕事を始めるので風りんりんの給食室を見学させてもらえないかな?」と何年ぶりに連絡をもらって、ぜひぜひ~と答えて、でもその日私は外にでていて結局会えていません。お別れにいってきました。
 高校生二人のお子さん、お兄ちゃんはしっかりせねばという姿勢、弟は終始号泣で、参列者もみな号泣。愛する人を残していかなくてはいけなかった彼女。みなが言葉にできない想いを抱え。
 住職さんのお話が心に沁みました。お通夜お葬式は、故人を送るためのものであるが、実は残された人にとってこそ大きな意味があるのだと。一つは私たち残ったものが「この人と出逢えたから今の自分がある。」と故人に感謝すること。もう一つは特に親から子へ「人は突然いなくなる」ことを教えて逝くこと。これが親が子に教えられる最後のことだとおっしゃっていました。そうかもしれまない。
 今までいた人がふいに消える、もしくは明日は大切な人を残して死んでいるかもしれない。そんなこと考えて怯えても仕方ないから「今」を生きる、ことが大切なんだと。
 子どもたちを見ていると、みんな「今」を生きていることに気づきます。過去を悔やむことなく、未来に憂うこともなく、今ゲラゲラ笑ってケンカしてなんとか仲直りしようと頑張って失敗して上手くいったらまた最高の笑顔をして・・。とにかく忙しいったらありゃしない毎日を丸ごと自分に正直に生きています。子どもには勝てないと思う私たちも、昔は子どもだったんですよね。
 生まれてきた意味はきっと「今を生きるため」かな。それしかできないしそれでいいんだと、子どもたちを始め、私に関わってくださった皆さん、彼女から教えてもらいました。
ありがとう。心からご冥福をお祈り申しあげます。

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